クルマ

僕は免許を持っていないが、車の免許を取るのはとても大変そうだ。

 

 

高いお金を払いスクールに行き、何時間もかけて、試験に合格し、ようやく取れる。

取れてからも普段乗るとなると、車代、ガソリン代、駐車場代がかかる。生活に余裕がなければ難しいだろうなと思う。

 

そんな、マイナスポイントを補うだけの車に対する良さを世の中の人たちは感じているのだろう。免許を持っていない人が少数派であることに驚いている。

 

…というのも昔の話で、最近は確かに車の良さも分かってきた。

車の楽しみというのがどうもあるらしい。例えばドライブデートがどうだとか、郊外の暮らしがどうだとか、旧車が可愛いとか、最近のハイテク車がどうとか、海へのドライブがどうとか。

僕が子供のころ、親に魚釣りに連れて行ってもらったことがある。スキーにも連れて行ってもらったことがある。電車でも行けないことはないだろうが、そうやって道具を使う遊びは車があったほうがいいに決まっている。

また、先日コンクリートブロックを買う機会があった。その際にも、何キロもあるブロックを家まで持って帰ることはできず、その時はタクシーを使って帰った。今は自宅配送の商品も多いのでそういうケースは少ないだろうが、車に頼らざる得ないシーンは確かにある。

あとは水曜どうでしょうとか、車に乗るテレビ番組からの興味もあるのかな。ブツクサ言いながらカブで縦断する様子は楽しそうであったが、憧れには至らなかった。

 

最近読んだ漫画の「よつばと!」の15巻、「明日ちゃんのセーラー服」の5巻でも、家族で車に乗ってお出かけするシーンが出てきて、これは少し楽しそうだと思った。一家の大黒柱として自分が運転し、遠出するというのは人間の幸せの一つなのだろう。(疲れる家族サービスとなるかもしれないが)

 

 

車の免許を取らない理由が金と時間のほかにもう一つある。ベタなことであるが、事故りたくないのである。

自分はミスの多い人間だという自覚がある。普通に生きていれば、そうそうミスを重ねない限り人を殺すことも、自分を殺すこともない。混ぜてはいけない洗剤を混ぜるとか、ガスコンロのガスが出っぱなしになっていて爆発するとか、何個かのミスが重なって起きるものだと思う。

けれど、車の運転というのは1ミスで死を招く。ミスが多いという劣等感からくるチキン行動だと言ってしまうとそれまでだが、見過ごせない壁なのである。

あと渋滞も嫌だな。長時間ちょろちょろ止まったり進んだり、椅子に座りっぱなし。きっと気が狂う体験に違いない。

 

というわけで、まだまだ免許を取るわけではなさそうだ。