にし式キャリア設計法

今までキャリア設計を考えることはあまり好きでは無かった。なぜなら精度が乏しいと考えていたためだ。

事前に考えたところで想定外のことが多く、当たらないのでは意味がない。

それを踏まえて今回の試みは具体的なキャリア設計ではなく、キャリア設計を助ける大枠について考えてみるというものにした。

まず、社会に出てからのフェイズを3つに分けた。

 


1 実状把握をする

とりあえず社会に出る

社会のクソさを知る

 


2 持続可能にする

社会との折り合いを探す

継続的に稼げるようにする

 


3 自己実現を果たす

自分と向き合う

楽して、あるいは楽しく稼げるようにする

 


1 実状把握をする

これが社会人1年目から数年の動き。社会は理不尽ばかりで、それを知って慣れる期間が必要だ。自社内に理不尽がなくとも、他の会社のこと、業界のルール、暗黙の了解、挨拶、メール文章などを知る期間。これは意識せずとも誰にでもある。


2 持続可能にする

1で実情が分かったところで、今後の身の振り方を考える。持続可能というのは、働き続けられる状態にすること。合わない会社でストレスによる休職や自殺を考えうるのでは持続可能ではない。

転職だけが答えではなく、自分のスキルを上げて仕事の負荷を下げるとか、社員と仲良くなることでストレスを下げるとか、発散できる趣味を見つけるということもこの項目に当てはまる。

例えば既婚者で今の収入では家族を養えない(≒働き続けられない)場合も持続可能ではないが、ただ収入が低めだが暮らしていけるという場合は持続可能とみなしたい。


3 自己実現を果たす

これが人が求めるキャリアの結論じゃないかと思う。

つまり、自分の仕事に誇りを持つとか、一生この仕事をやっていきたいと思うとか、仕事に振り回されていなく自分がコントロールしている感覚があるとか、そういう形でお金を稼げていることが目指すべきところだと考えている。また、収入の高いことが大事なステータスだと考える人であれば、多く稼ぐことも自己実現の条件になる。

何であれ自分が満足することが必要なので、自分のことをよく知らないといけない。

 

 

この3つのフェイズは全て自分視点で構成している。

例えば、新卒入社した時は上司が厳しく大変だったが(1)、仕事にも慣れて周囲とも仲良くやっていけるようになり(2)、職務の内容も愛着が湧いてきて、そこで働くことが自分のアイデンティティにもなっている(3)

という人であれば、転職なしでも素晴らしいキャリアじゃないかと思う。


2の持続可能が達成できればひとまず安心である。少ないストレスで収入を得続けられるので、そこからは恋愛や結婚に力を入れてもいいし、趣味に没頭したっていい。おそらく多くの人は2で止まっているのだと思う。「仕事は大変だが、家族を養うためなら仕方ない」という人が大衆の意見だと思う。

だから今回の主題は3のススメかもしれない。「仕事は辛いこともあるがやりがいがあって楽しい。家族も養えている」これを目指すべきではないか。

3の実現はきっと容易ではない。自分を知ることすら簡単ではないし、新しく事業を始めて収入を安定させようものなら知識やら勇気やら人脈やら経験やら、とにかく様々なスキルが必要になるだろう。数ヶ月、数年で簡単に達成するものではないと思う。だからこそ2の持続可能を達成し、ストレス少なく生きることが必要なステップになる。


何度も言うが結局は自分視点なので、自分が満足するように自分を納得させる、現状をポジティブに考えることも立派な戦略だ。むしろそれが一番の近道かもしれない。